■HOPinDEER式、精子の寿命と卵子の寿命(生存)。精子の運動を観察

長文になりましたので、もくじをご活用くださいね。

精子・卵子の寿命(生存)、一般論とDEER式

前回「LHサージと、精子の寿命・卵子の寿命【基本編】」で見ていったように、一般的に精子と卵子の寿命(生存)は下記のように言われています。

精子の寿命と卵子の寿命【一般論】

 ・精子の寿命・・・約2~3日(約48~72時間)※女性の体内での生存

 ・卵子の寿命・・・約24時間

DEER式では、その中で「受精可能時間」に着目します。

精子と卵子の受精可能時間【DEER式】

・精子の受精可能時間・・・射精後5~6時間から開始し、36時間ほど続く

・卵子の受精可能時間・・・排卵後6~8時間

精子の質、卵子の質にもよるようですが、受精可能時間はこの数字を基本に考えていきます。「ただ生存している」だけでなく、精子・卵子が元気で受精可能である確率が高い時間を狙っていくのです。

「本当にこんなに短いの?」「同じく妊活で有名な福さん式では、排卵日2日・3日前が一番妊娠しやすいタイミングだと聞いたけど…」という疑問も湧きました。ですが、併用することも可能ですのでもう少し詳しく見ていきましょう。

 

【DEER式】精子の寿命と受精可能時間

一般的には、精子の寿命は2~3日と言われることが多いです。一昔前までは、「精子は長くて1週間も生きている」とも言われていました。DEER式の妊活では、妊娠の可能性を高めるために、もっと厳しく見ていきます。(避妊目的ではありませんのでご注意ください)

DEERさんはこうおっしゃいます。

射精された後の精子は5~6時間経つと突然狂ったように動き捲くります。
これが大切な受精可能運動であり、「この運動ができている間こそが受精可能時間」で、これが本当の受精可能時間(寿命)なのです。
卵子の固い殻を破れる大切な運動です。それが36時間ほどしか続かない。(出典:2009 HOPinDEER)

 

単に顕微鏡で観察しただけではありません。かつて飼っていた時の様子に加え、某病院医師の「精子の本当の受精時間」について述べた記述により、単に「生存している時間」だけでなく、「受精可能時間」や特性を知ることができたそうです。

ちなみに、「受精可能時間は、射精後5~6時間経ってから約36時間ほどしかない」の解釈としてはおそらく下記の通りだと思いますのでご注意ください。

「射精後5~6時間経ってから」~「射精後36時間までの間」

×「射精後5~6時間経ってから」~「そこからプラスして36時間(射精後41~42時間までの間)」

つまり【図1】のようになります。

【図1】DEER式 射精後の精子の状態

DEER式では、晩に仲良し(セックス)した翌日の精子のことを「1日目精子」と呼んでいます。

一般的に仲良しする機会は晩が多いことからそう定義されているのでしょう。晩に性交し射精した場合、深夜寝ている間に「精子にまだ受精能力がない」状態を過ぎ、5~6時間ほど経って受精可能運動を開始するまでに至ると思われます。

なので、図からも分かるように、晩に仲良したときの翌日の間は、ほとんど受精可能運動をしている元気な精子なのです。

ちなみに排卵が起こるのは「普通は、未明や早朝排卵が多いのは確か(2012 HOPinDEER)」との記述も見られました。しかし排卵は個人差が大きいため、未明や早朝の排卵と決めて晩に仲良しするというようなことはDEER式では勧められていません。あくまで個人の排卵のパターンを探り、タイミングを合わせていきます。

■DEER式で最も受精を狙うタイミングである「1日目精子」とは、

・晩に夫婦生活を持つ機会が多い人は「晩に仲良しして、その翌日の精子」

・そうでない時間帯にタイミングを持つことが多い人は「射精後5~6時間経ってから、かつ24時間以内」

と覚えておいてよいと思われます。

DEER式 精子の寿命と受精可能時間まとめ

✔ 精子の寿命(生存)・・・射精後、おそらく5日~7日。(ただし、36時間以降は瀕死で生きているだけ)

精子の受精可能時間・・・射精後5~6時間から開始し、36時間ほど続く。(ただし18時間以降では、約半数まで減)

受精を狙うのは、射精後24時間以内の精子。=「1日目精子」

 

では次に卵子の寿命と受精可能時間を見ていきましょう。

 

【DEER式】卵子の寿命と受精可能時間

一般的には卵子の寿命は24時間と言われていますが、DEER式では、卵子の受精可能時間に着目し、6~8時間とします。DEERさんが参考にされている、あるお医者様の記述でも、「卵子の受精可能時間は6時間」と言い切っていたそうです。

【図2】DEER式 排卵後の卵子の状態

DEER式 卵子の寿命と受精可能時間まとめ

✔ 卵子の寿命(生存)・・・排卵から約24時間

卵子の受精可能時間・・・排卵直後から6~8時間(その時の卵子の質にもよる)

受精を狙うのは排卵後6~8時間以内。

 

更に、卵子の殻は「固め」「柔らかめ」があるそうです!固めだと精子が簡単には入れないそうです。

卵子に付いては、卵子の寿命が実は6~8時間と言う事は、もうメジャーですよね。
卵子殻が固い目柔らかい目がある事は、DEERが体外受精の際に、
1個だけ卵子の殻が固いのがあったが幸いうまく受精してくれて、
今度は固いと絨毛が内側から出せない事が考えられるので、卵子の殻を削りますからという培養士談です。(出典:2009 HOPinDEER)

 

DEERさんが顕微鏡で精子を飼っていたときのお話

DEERさんが顕微鏡で精子を飼っていたときの記録をまとめてみました。(※途中の画像は、イメージです。当サイトの筆者がフリー画像より貼らせていただきました。ご了承ください)

【DEERさんが精子を顕微鏡で飼っていた記録】

ある日の晩、自分から精液と粘液が混ざっているであろう液を採取して小さなシャーレ*状になったガラスの入れ物で密封、顕微鏡で見た。
何もいない?無精子なのか??よくよく見ると何匹かがノロッと動いていた!ああ~居る居る!居たわ!とその日はそれで就寝。

 

*シャーレとは画像の一番手前のガラス容器です。

1日目

朝、見てみました。ぎゃぁ~~~~~!居るわ居るわ!うじゃうじゃいるわ!
大量の精子がうじゃうじゃ動き捲くっていました!
顕微鏡を傾けると流れに逆らって泳ぎます。反対に傾けるとまた流れに逆らって泳ぎます。
魚みた~~~~い!おもしろ~~~い!

その日の夜見てもまだそうして元気に生きていました。

 

2日目

朝見てみました。あれ??泳いでるのは泳いでいるけど、数がなんとなく半減していました。
ま、いいや、まだ生きてる!

その日の夜見てみました。あれ???いない??死んだのか???
顕微鏡を揺らしてみたら、ちょろっと動いてはまた止まって
ジーーーーとしている精子が何匹か居ただけです。
動かないと何も居ないみたいに見えていました。
何回か揺するのですが、1~2匹がニョロッと動くもののすぐに止まる。
なんかつまんないの!ま、生きてたからいいや^^。

 

3日目

しーーーーーーーん。またも何も見えず揺らしてみたらわずかにちょっと動いている?
程度でした。あんなにうじゃうじゃ居たのになんで見えないんだろう??

 

4日目

し~~~~~~ん・・・。動いている精子もないしなんだかつまんない。

 

5日目

何回も何回も揺らしてゆらっと動く精子をやっと1匹発見、お!まだ生きていた!
でもなんかつまんない、棄てちゃお~と顕微鏡を洗いました。
精子は5日間は生きていたわ、なんで妊娠できないのかな~・・。(出典:2011 HOPinDEER)

 

このように、DEERさんは精子の観察をされていました。「なぜ家に顕微鏡が!?」「どんな顕微鏡?子供向けのようなものか、それとも仕事の関係でしっかりしたもの?」など謎は深まるのですが(笑) 熱心に研究され、無事に妊娠・出産されるという素晴らしい成果を出されています。

 

受精能の獲得(5~6時間=DEER式と一致!)

この時の精子も、女性の粘液と混ざっていたと思いますが、実際の精子は女性の生殖器内に入っていくため、ある程度環境が異なるのは否定できません。そこで、当サイトの筆者がいくつか情報を補足します。

膣内に射精された精子は、女性の生殖器の中で受精する能力を獲得します。(受精能獲得)

腟に射精された精子の一部は約15分で速やかに卵管に到達する.精液中の精子はそのままでは卵を受精することができないが,子宮・卵管において精子表面と精子内の代謝に諸種の可逆的変化を生じ,卵を受精する能力を獲得する.これは受精能獲得(capacitation)と呼ばれ,Ca2+依存性で,それに要する時間は種特異性があり,ヒトでは5~6時間である(出典:2000 受精現象のメカニズムおよびその異常 杏林大学医学部産婦人科助教授 神野 正雄)

 

・「受精能獲得はヒトで5~6時間」=DEER式と一致

・「子宮・卵管において受精能獲得」=精子を飼ったときは、この過程の再現が不十分だった可能性があり、もし十分に再現できていたならば、もう少し精子の寿命や受精可能運動が長かったかもしれません。(もちろんDEERさんも、それを織り込み済みで考察されているかもしれません)

その辺りが心配ならば、福さん式との併用でカバーできると思います。福さん式で排卵日3日前(ないし2日前)のタイミングと、1日目精子と卵子が出会うタイミングを狙うのと、その後追加で保険タイミングです。

できればこのゴールデンな数日間は精子の受精可能時間に合わせた36時間(1日半)ごとにタイミングを持ちたいものです。元気な精子を切らさず卵子に送り込む感じです。約1日半おき2回(~3回)にタイミングを取ることが難しい場合は選択しなくてはなりません。DEER式ではもちろん1日目精子を狙います。

では、次回の記事で「1日目精子」にタイミングを合わせる方法を見ていきましょう。

※これらは、エビデンス(臨床結果などの科学的根拠)に基づいたものではなく、個人の体験や研究、そして情報収集によるものであることをご理解ください。

精子の運動の観察に便利なキットはAmazonで買える

「夫の精子を観察したいけど、さすがに顕微鏡を買うのもなぁ」と感じた女性も多いかもしれません。他にも、

・「男性不妊の検査(精液検査)を、夫に勧めにくい、言い出せない
・「夫や結婚を控えているパートナーに検査を断られた
・「先生とのコミュニケーションがうまく行っておらず、検査結果の説明だけでは実感が湧かない

という方もいらっしゃるかと思います。

実際に複数の検査を受ける中で、結果表を紙ではなく口頭でざっくり説明して終わり、ということもありました。

そんな時は、Amazonなどの通販でも精子検査キットが販売されていますので、参考にするのもよいでしょう。

購入前に説明を熟読することをお勧めします。安価なルーペは、あくまで参考程度です。そして自然の神秘を感じ、次の行動を起こす良き「きっかけ」になるとよいなと思っています。

あなたの妊活が上手くいき、無事に赤ちゃんに恵まれることを願っています!

One thought on “■HOPinDEER式、精子の寿命と卵子の寿命(生存)。精子の運動を観察

Comments are closed.